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オスカー・デラホーヤ(中編)

次回はビタリ・クリチコがディレック・チゾラと拳を交える8度目の防衛戦!
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前人未到の6階級制覇を達成した「ゴールデンボーイ」

どれだけのボクシングファンがこのような試合展開を予想したでしょうか?デラホーヤとトリニダードのWBC・IBF世界ウェルター級王座統一戦は、管理人が観戦したボクシングの試合で最もガッカリした一戦です。期待が大きかっただけに本当にガッカリしたのを今でも覚えています。

トリニダードの強打を警戒しすぎてか、デラホーヤが必要以上にアウトボクシングを展開し、「1000年に1度の決戦」は「1000年の1度の凡戦」となってしまいます。いつも勇敢に戦うデラホーヤが唯一逃げ腰だった試合で、判定負けという結果以上に、KO負けを恐れて逃げた姿勢が本当に悲しかったです。そして、この試合を機に、デラホーヤの実績、評価は急降下してしまいます。

2000年、再びWBC世界ウェルター級チャンピオンに返り咲きますが、6月に行われた「シュガー」、シェーン・モズリーとの初防衛戦に12ラウンド判定で敗れ、プロ2敗目を喫し、タイトルを失います。途中まで試合の主導権を握っていたデラホーヤが中盤以降、モズリーの鋭いボディーブローを嫌がる場面が目立ち、デラホーヤの弱点を露呈した試合でした。

しかし、2001年6月には、WBC世界スーパーウェルター級チャンピオン、ハビエル・カスティリャホに挑戦し、大差の12ラウンド判定勝ちで、シュガー・レイ・レナード、トーマス・ハーンズに次ぐ、5階級制覇を達成します。

2002年9月には、WBA世界スーパーウェルター級チャンピオン、フェルナンド・バルガスとの王座統一戦を行い、11ラウンドTKO勝ちでWBAとWBCの王座統一に成功。左フックの威力とタイミングは健在で、バルガスをストップした「無呼吸ラッシュ」はさすがデラホーヤです。

全盛期のキレを取り戻しつつあるデラホーヤの前に、再び「シュガー」、シェーン・モズリーが立ちふさがります。前回の屈辱を果たしたいリターンマッチでしたが、前回以上に際どい判定の結果、僅差の判定負けで敗れ、再び無冠となります。

しかし、モズリーに敗れたことで、デラホーヤの目標は前人未到の6階級制覇へ傾きます。ターゲットは、無敗のWBO世界ミドル級チャンピオン、フェリックス・シュトルムです。

2004年6月、ボクシング史上初の快挙を賭けてシュトルムとの試合に挑みます。体格的に不利なデラホーヤがシュトルムに押し込まれる場面もあり、かなり苦戦しましたが、僅差の判定勝ちで、前人未到の6階級制覇を達成!管理人は試合前、デラホーヤが負けると予想していたので、歴史的瞬間が訪れるとは思っていなかったので、デラホーヤの勝利は本当に嬉しかったです。

デラホーヤの試合を観て、ボクシングの楽しさを覚えた管理人とって彼が負ける姿を観ることは本当に辛いものです。もしかすると、6階級制覇を達成した「この時点」で引退するのが、デラホーヤの輝かしいボクシングキャリアを考えると、一番良い選択肢だったかもしれません。

しかし、彼はボクサーとして戦い続けることを選んだのです。

2004年9月、WBA、WBC、IBF世界ミドル級統一チャンピオン、バーナード・ホプキンスとボクシング史上初となる4団体王座統一戦を行いますが、9ラウンド、左ボディーブローでプロ初となるKO負けを喫し、王座陥落。

なぜデラホーヤはホプキンスと戦ったのでしょうか?当時10年間無敗でタイトルを防衛し続けてきたホプキンスは、ミドル級がナチュラルウエイト。これに対して、下の階級から上がってきたデラホーヤは、明らかに体格的に劣っています。実際、リングに上がった両者の体格差は一回り以上違うものでした。しかし、デラホーヤは大きなリスクを背負って、史上初の4団体王座統一戦に挑んだのです。結果は完敗。

しかし、プロ初の黒星を喫したフェリックス・トリニダード戦とは全く違った試合内容でした。試合前から「デラホーヤ不利」と言われながら、当時10年間無敗の「死刑執行人」ホプキンスに対して、勇敢に向かって行ったのです。プロ初のKO負けを喫しはしましたが、管理人の中で「デラホーヤのボクシングファンに対する考え方や姿勢が変わった試合」がホプキンスとの統一戦だったと思います。今までは負けを恐れて消極的な試合内容やマッチメイクがあったデラホーヤですが、不利と言われようが、ボクシングファンが期待するビッグマッチに挑戦した姿勢は高く評価できると思います。

ホプキンスとの統一戦に敗れた後、デラホーヤは、選ばれた一部のボクサーにしか成しえないビッグマッチを実現するため、再び戦う決意をします。そして、世界中のボクシングファンが待ち望んだ「ゴールデンボーイ」対「プリティボーイ」の一戦が現実味を帯びてきたのです。

オスカー・デラホーヤ (後編)へ続く
オスカー・デラホーヤ (前編)を読む

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